隣の金魚は赤く見える

私は金魚の飼育を趣味にしているので、個人商店や飲食店で金魚が飼われていると思わず目が行ってしまいます。金魚は品種が違えば飼育方法も違いますから、店主の趣味がハッキリと出るのが面白いところです。
先日、腕時計の電池交換のために地元の時計店に行きました。そこでは20センチはあろうかという大きなオランダ獅子頭が二匹飼われていました。水槽は私のものより一回り大きい45センチ水槽で、驚いたことに砂利も敷かずフィルターも小型の投げ込み式のものだったにも関わらず水はとても綺麗で、金魚も鮮やかな色彩を放っていました。頻繁に水を換えているのでしょうか?
自宅から少し離れた所の町工場では蘭鋳が飼われています。恐らくはこの工場の社長の趣味なのでしょう、春に工場の前を通ると2〜3センチ程の蘭鋳が洗面器に入れられて入口に置かれていました。ひょっとすると自家繁殖をしているのかもしれませんね。
飲食店の金魚は、特に中華料理店に多い印象があります。中華圏では赤い魚とか金色の魚は縁起物らしいので(実際アジアアロワナも赤と金が人気です)、緋色の鮮やかな和金・琉金・オランダ獅子頭や、光の加減によっては金色に見える茶金が多いようです。長く続いている大衆食堂なんかに行くと、金魚掬いで連れて来られて生き延びてきたような巨大な赤い鮒(要するに和金です。金魚掬いの時は5センチ程度ですが長く生かしておくと30センチくらいまで成長します)がデカイ水槽にズラリと並んでいる光景も見られます。もっと凄い所になると錦鯉と一緒に飼われていたりしますね。
金魚の中でも人気のある出目金や水泡眼なんかは、こういう店ではあまり見かけません。個人で飼育している人が多いのでしょうか?丹頂は池で飼うことがおおいので、やはり個人商店の軒先ではあまり見かけませんね。
個人的な感想ですが、金魚を綺麗なまま維持出来ている店は繁盛していることが多い気がします。やはり縁起物を大切にする人には福が来るのかもしれません。中々ツキが巡って来ない人は、占いや開運グッズに頼る前に金魚を飼ってみてはいかがでしょうか?