小野妹子は男なんだよなあ

アニメの主人公には結構な確率で妹がいます。それこそ主人公の座をかけたオーディションの選考基準に「妹がいること」という項目があるんじゃないかというくらい、みんな妹持ちですね。アニメの主人公は大抵の場合、容姿は良い部類ですから妹も当然のように美人です。まあそこはアニメなんで仕方ないんですけどね。

主人公と妹の歴史は大変古く、鉄腕アトムの時点で妹がいます。ドラえもんにもいますね。アムロ・レイには残念ながらいませんがシャアにはいます。ジュドーにもシーブックにもいますね。日本のアニメ文化と妹キャラの存在は既に切っても切れないところまできているのかもしれません。

現代のアニメ作品に登場する妹は、大変大雑把に分けると2通りです。即ち「血のつながりがある実妹」と「血のつながりのない義妹」です。ちなみに私は実妹が出てくる方が好きです(すごくどうでもいい)。義妹が出来る理由は様々で、主人公の両親が死んで義妹の家に引き取られるケース、逆に義妹の両親が死んでしまったケース、親同士の再婚などがあります。18禁ゲームが出自である作品は、攻略対象に入れるために義妹の方を採用することが多いようですね。やめろヨスガノソラの話はするな!

厳密には妹ではないですが従妹や親戚系ヒロインも人気がありますね。ペルソナ4の菜々子ちゃんとか。こっちは実妹の持つ「共通の家系という安心感」と義妹の持つ「近親相姦にならない安心感」を両方持っていますから、ある意味妹キャラのいいとこどりかもしれません。作品を構成するツールとしての利便性は抜群ですね。

実妹だろうと義妹だろうと従妹だろうと、大抵は主人公のことが好きです。まあアニメの主人公は顔と身体は及第点を超えていることが大前提なので、現実世界の常識でこのことを批判するのはナンセンスかもしれませんね。それに大抵の場合主人公の方も大なり小なりシスコンですから、アニメの作中世界では兄妹内恋愛は普通なんでしょう。

シスター・プリンセス』という作品も思い出深いですね。妹ばっかり12人出てくるというのは当時けっこう斬新でした。私の友達のそんし君もこの作品の大ファンです。2010年代前半にライトノベル原作アニメで「妹」をフィーチャーした作品が多かったのも、ひょっとするとこの年代にブレイクした作家にシスプリのファンが多かったのかもしれません。

色んな妹キャラを見てきましたが、特に記憶に残っているのは4人ほどいます。一人は『D.C.』に登場する朝倉音夢。私が始めて触ったPCゲームのヒロインですね。D.C.自体はシリーズ化されていますが、最近話を聞かなくなってしまいました。それから『おにあい』の姫小路秋子と『GJ部』の四ノ宮霞。実妹系のヒロインではこの二人が群を抜いて好きです。どっちも木戸衣吹が声を充ててるのは偶然だぞ。もう一人は『咲・阿知賀編』の松実玄。視聴者に露骨に媚びる系でサークル内では人気はイマイチですが私はけっこう好きですね。一緒に麻雀できる妹ほしかったな。

実際に妹のいる人に聞くと兄妹内での恋愛感情は実際には起こらないものらしいですね。人間には生物学的に血縁の近い者同士の交配を避けるため、繁殖期になると家族を遠ざけようとする仕組みがあるらしく、思春期になると兄妹や親子の仲がギクシャクするのはむしろ自然らしいです。サークルの後輩のしまむらくんのように、兄妹で極度に仲が良いのは生物学的には退化、社会学的には進化しているのかもしれませんね。