どこまでが趣味か?どこからが趣味か?

就職活動で履歴書を書いていると必ずと言ってもよいほど「趣味」を記入させる欄があります。また、ある程度フォーマルな場で初対面の人と話をする時にも「ご趣味は?」という質問は鉄板ですね。憲法にも登場する「文化的な生活」を送る上で、趣味というのは欠かすことの出来ないものであると言っても過言ではないでしょう。

しかし実はこの質問、非常に答えるのが難しい質問の一つではありませんか?趣味というものに対する線引きは人それぞれ違っていますし、自分では趣味だと思っていても他人からはそう見えない、あるいは逆に自分は趣味のつもりはなくても他人からは趣味だと思われることは少なからずあるのではないでしょうか。

例えば私の場合、散歩を毎日欠かさずしているのですが、私にとっては「趣味」です。しかし人によっては「健康のための日課」という風に認識しているかもしれません。私は平均して毎日12000歩、約11キロを歩きますが、健康のための日課ならもっと少なくても良いはずです。しかし本当に歩くことを趣味にしている人から見れば、1日12000歩は少なすぎるかもしれません。

逆に『艦これ』をプレイすることは、私にとっては日常生活の中に組み込まれている「日課」ですが、第三者から見れば趣味以外の何者でもないと思います。私は大真面目にやっているつもりでも、それが特に実益を生み出さず時間を消費している以上「趣味」にカテゴライズされるのが普通ですからね。

料理をすることはどうでしょうか?私は実家暮らしですが、家に必要な食材がないときは(例えばココナッツミルクの缶詰や荏胡麻油など、日常的にはあまり使わない食材です)自腹で購入して料理を作ります。お金と時間を使って自分の作りたい物を作り、食べたい物を食べているだけですから、これは「趣味」と言えそうに思えます。しかし、家族全員分を作っているわけですから「家事」に分類される行為かもしれません。

もう一つ、趣味で線引きが難しいのは、その趣味でお金を稼いでいるケースがありますね。例えば麻雀でお金を稼いでいる人やパチプロがそうですし、趣味で金魚を育てるうちに繁殖させ、その販売でお金を稼げる人だっていないわけではありません。アフィリエイトブロガーやユーチューバーもある意味ではこの仲間かもしれません。まあヒ○キン氏や、アフィカスと称される人たちのように、それで生計を立てている人は流石に「趣味」では通らないでしょうが。

趣味とそうでない行為の線引きは、かくのごとく難しいものです。あまり深く考えずに、やりたいことをやっている方が幸せかもしれませんね。